またしても我が職場の古いバランシングマシン(バランサー)が調子悪くなった。
長浜製作所からは「はよ捨てなはれ」と言われ続けてるやつです。
修正穴の角度決めで角度がずれてしまう。との事。
エンコーダを予備品(それも中古)と入れ替えて現象が収まったようである。
ではエンコーダが悪いのか?
外したエンコーダを調べてみる。
メーカー名、品番もわからない。
蓋を開けてみる。
5vで動作するタイプのロジックIC(インバータ)があるので、VCに5Vをつないでみる。
USBぶった切り電源
5Vの実験回路を組む時には、これが大変便利。いちいち電源装置を準備しなくて済む。
回路を組み、出力(A,B,Z)を10kΩの抵抗で5Vにプルアップ し、オシロで確認してみた。
A相、B相を表示し、指でエンコーダの軸をクリっと回すと、位相が1/4ずれた波形が現れる。速く回してもきれいに出ている。おそらく1周で1024パルスです。1パルスが0.35度くらいになります。
B相が必要なのは回転方向がわかるからです。
角度の絶対値はZ相のパルスからA相で何パルス目という風に計算します。
次にA相とZ相を表示させる。何度やっても1周に1か所山ができる。速く回しても逆転させても同じところに出ます。
Z相は円盤のある1個所のみにくると反射光の強さが変化してパルスを出す縞です。
これではZ相のパルスの位置が変わることはありえません。
隙間からは少し分厚いCDみたいな円盤が回るのが見えます。
円盤上には3本の縞があります(A,B,Z相)。円盤の裏には発光素子が見当たらないので、発光素子と受光素子が同じ側についてるようです。
当然、円盤をゆびで押さえると軸を回そうとしても動かず、軸と円盤はしっかりと固定されてるようです。
この結果、バランシングマシンの修正角度がずれたり、また、その後原点の角度がずれてしまうのは、エンコーダ内部では 考えられません。
考えられるのは
1 エンコーダの取り付け金具がゆるむ。
2 エンコーダの軸とカップリングの固定がゆるむ。
3 カップリングと、エンコーダ側プーリーの軸の固定がゆるむ。
4 エンコーダ側プーリーと軸の固定がゆるむ。
5 エンコーダ側プーリーと、タイミングベルトの山が飛ぶ。
6 主軸側プーリとタイミングベルトの山が飛ぶ。
7 主軸とプーリの固定がゆるむ。
このいずれかとなります。
可能性の高いのはタイミングベルトの摩耗で山が飛ぶことです。こちらでもベルトを取り寄せて交換する予定です。
また、先日、上の2が発生し、場所の特定に時間がかかりました。
まだまだ古いバランシングマシンでお困りの方は多いと思います。何かのお役に立つことがあるかもしれませんね。
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