果報は寝て待て: 中華製の扇風機の修理

2022年7月22日金曜日

中華製の扇風機の修理

 職場の人から、1年前に買った扇風機が動かないから見てほしいとのことで、軽い気持ちで引き受けた。一見、東芝製にみえました。


 

 開けてびっくり、フィルムコンデンサが爆発している。 

ここは軽い気持ちで交換してはいけないところなので、「ホームセンターに持っていってクレーム言った方がいいよ」といったのですが、「新しいの買ったし、レシートが分からないから捨てる」とのこと。

持ち主へ返却の必要がなくなったのでじっくり爆発の原因を調べてみました。

このコンデンサはトランスの代わりにAC100vからACの低圧に下げているものです。その中の金属化樹脂(METARIZED POLIMER) が溶けて噴出して、固まってます。その時オープンになったので何事もなかったのですが、火災につながった可能性もあります。

 
基板全体の写真です。


             マイコンまでの回路図です

VDDはマイコンの1ピンに、VSSは20ピンに入ってます。マイコンはSONIXのSN8F5702という汎用のマイコンで、データシートでは5.5~1.7Vくらいだったと思います。そのためツェナーダイオードは5Vくらいでクランプしてるはずです。試しに単三電池3本をツェナーダイオードの両端につないで動作させたところ数時間何事もなかったように、扇風機は正常に動いてくれました。待機時で8mA,動作時で12mAくらいです。

上の回路図の部品は1.5μ以外すべて異常ありませんでした。基板も熱が加わったようにも見えません。

1か所気になるのが、 破損した1.5μのコンデンサに直列に抵抗が入っていないことです。これならばコンセントを差し込むタイミングが悪ければ、このコンデンサに大電流が流れるので早期に劣化するのかもしれないということです。設計する人はそんなことくらいわかってるはずですし、他のユーザーからもクレームが来ると思います。

  それ以外、私の技量ではどうしても原因がわかりません。どなたか心当たりありませんか?

 




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